短編です。 TOKIシリーズですがまったく関係ありません。稲荷神のイナと家を守る神、ヤモリが人々の記憶を思い出させるお話。 祈るのは人間だけである。その祈りもただお願いするだけではない場合もある。 時の流れに身を任せる神達のとくに他愛もない話。
二百三十年にも及ぶ大帝国の歴史は、今まさに落日を迎えようとしていた。その死を以て帝国崩壊の動乱を鎮めんと最後の皇帝となった少女。彼女が眠る棺を用意した、離宮の留守居役の騎士。ふたりが願った、永遠のかたちについて。
今のところ、なんとか頑張って生きています。つらいこと、くるしいことはたくさんあるけれど、いつか朝日がのぼって、鶏の声を聴ける日が来ると願っています。その日まで、どうか一緒に生きていきましょう。この話が、ちいさなきぼうになれたら嬉しいです。
【二人きりの世界で、一人の少年と少女は邂逅を果たす。】 [あらすじ] 変な夢を見た。塔から飛び降りる夢。 ある朝幸太が目覚めると、世界には誰もいなかった。何故か散らかった部屋を幸太が片付けていると、見覚えのない外国の旅行雑誌があり、今朝の夢で見た塔が載っていた。 幸太はそこに何かがある気がして、旅立つことに決めた。その塔にいたのは一人の美しい少女だった。