月は空から、魚は海から―― 届かぬ想いをたたえながら、それでも惹かれ合う。 すれ違う心、触れられぬ温もり、 それでも誰かを想うということ。 優しさと切なさが滲む、浅見カフカの詩的宇宙。 「あなたの心にも、きっと一匹の魚が棲んでいる。」
戦場に舞い降りたのは、美しき戦乙女と、沈黙の死神だった。 「死」を巡る静かなる決闘の行く末は....
静かな湖畔に暮らす老木と、一羽の渡り鳥。 語られるのは、永遠にその場を守り続けた樹と、空を翔ける命の出会いと別れ。 命を継ぐ約束が、時を超えてそっと引き継がれていく........