諦念の功罪
何かを説くのも
何かを信奉するのも飽きて
精神生活が日ごとに自閉的になっていく
人と関わってみても
かつて心惹かれたことを回顧しても
ふたたび心惹かれることはないし
欠落感が満たされることもない
何かに惹かれては
飽きて放りだすことの繰り返しなら
最初から何にも関心を持たないほうがいい
無駄に心を動かすのは感情の無駄遣いだ
そう結論づけて、孤独を甘受しようとする
俺は間違っているのだろうか
何にも心動かされないことは
罪になるだろうか
それならこの諦念を覆すほどの出来事か
永久にこの罪を悔いるための罰を与えてくれ
諦念の功罪