諦念の功罪

何かを説くのも
何かを信奉するのも飽きて
精神生活が日ごとに自閉的になっていく
人と関わってみても
かつて心惹かれたことを回顧しても
ふたたび心惹かれることはないし
欠落感が満たされることもない
何かに惹かれては
飽きて放りだすことの繰り返しなら
最初から何にも関心を持たないほうがいい
無駄に心を動かすのは感情の無駄遣いだ
そう結論づけて、孤独を甘受しようとする
俺は間違っているのだろうか
何にも心動かされないことは
罪になるだろうか
それならこの諦念を覆すほどの出来事か
永久にこの罪を悔いるための罰を与えてくれ

諦念の功罪

諦念の功罪

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-11-30

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