zokuダチ エスカレート編・12

復讐のゲス・9

ミシッ……、ぽて、ぽて、ぽて……

「あ、足音……?ま、まさかっ!?」

悟は一瞬身構える。他に今は誰もいない筈の
薄暗い廊下を歩く足音が……。足音はどんどん
近くなってくる。そして、足音が止まった。

「悟君、お久しぶりです、こんな時間に
お邪魔致します、あなたの大親友の
メエメエですーーっ!メェェ~!」

「やっほー、悟っ!元気してるーっ!
みんなの笑顔とニコニコ大好きっ!
ニッコでぇぇーっす!」

「……メ、メエメエ!ニコ様っ!あははっ!」

異世界、ニコガーデン。其所は動物達の楽園。
主であるユニコーンの妖精の女神、ニコによって
統治されている。ニコのパシリ?である、ヒツジの
妖精、執事のメエメエ。行方不明になった
ニコガーデンの動物達の救出劇を通じ、
わんだふるぷりきゅあチームととっても
仲良しになり、絆を深めていった。彼女達が
突然、どうしてか、ガーデンからマンションに
やって来たのだった……。

「どう?マンション生活楽しんでるー!?
……って言う、雰囲気でもなくなっちゃった
みたいだね、実はね、ある人が突然ニコガーデンに
来てね、ニコ、もう、びっくりしちゃったのー!だから、
皆が大変な事になっちゃったってお話は聞いてるよー!」

「……え、ええ?そ、それは……?」

「はい、黒子さんと言う……、方が……、ですね……」


「……ええええーーーーっ!?」


「いろは達に危機が迫ってる、彼女達を
助ける為にどうか力を貸してあげて欲しいって……」

おったまげ悟……。黒子が何と、ニコガーデンに
出張したらしく、ニコとメエメエにこの島の現状を
伝えたらしい。本当にあの黒子は何モン何だか……。
今は考えている場合ではなかった……。

「あのね、この島でなら、ニコもメエメエも
普通に堂々としてていいんだって!なんかもう
ツッコミ処満載だねっ!……と、言う事で、ニコ、
ここでは皆の前でも平気でお喋りするし、
顔出すから!宜しくね!」

「と、言う訳で……、さ、さとるくう~ん!
あなたの大親友のメエメエを今後ともどうぞ
宜しくお願い致します、ああ、犬飼様の
お宅以外で、堂々と悟君と一緒にお話出来る
場所が有るなんて……、メエ♡」

「……は、はあ……、びっくりで、僕も嬉しいよ、
あはは……、って!い、今はあんまりのんびり
してる場合じゃないんですっ!ニコ様、メエメエ!」

「うん、分かってる、まゆとユキがおかしく
なっちゃったってお話も聞いてる、本当に
大変な事になっちゃったんだね、でも、もう
大丈夫だよっ!」

「……え、ええ?」

「はい、黒子様からこのお薬をお預かりしております、
このお薬を飲ませれば、どんな呪いも解けると……」

「……そ、それじゃあ、猫屋敷さんとユキちゃん、
洗脳された皆も、も、元に戻せるんですか!?」

「……うん、そゆことだねっ!と、言う事で
ニコ達もお手伝いするよっ!メエメエ!」

「はいっ!ニコ様!……悟君、黒子様はこうも
言っておりました、マンション内にも直ぐに
何人か洗脳されている住人達が戻って来る筈だと……」

「……きゃあーーーっ!!」

メエメエが発した衝撃の言葉の直後……、
パーティルームから美奈子の声らしき悲鳴が
聞こえたのだった……。

「……あ、あの声……、パーティルームからだっ!
……いろはちゃんっ!こむぎちゃんっ!残っている
女の子達が危ないっ!!」

「よーしっ、悟、メエメエもっ!急ぐよっ!
皆にお薬を飲ませなくちゃね!」

「はいっ!もしかしたら、まゆさんとユキさんが
此処に戻ってくるかも知れません、悟君!」

「……ああ、行こう、ニコ様、メエメエ!」

新たに助っ人に駆け付けてくれたニコ、メエメエと
共に、パーティルームへと走る悟……。そして、
メエメエの予想通り、パーティルームに現れたのは
洗脳者になってしまった、猫屋敷まゆとユキ……。
洗脳者達は、瞬間移動術をルーゼに植え付けられて
いる為、屋敷とマンションを直ぐに行ったり来たり
出来るのである。再びパーティルームに遂に現れ、
彼女達を追い詰めていた。

「……まゆちゃん、……ユキ……、ちゃん……」

「まゆっ!ユキっ!もういいかげんにおめめ
さましてようーっ!」

「いろは、こむぎ……、いい加減にするのは
あなた達の方でしょ、、さあ、こっちに来なさい……、
痛い目に遭わないと分からないのかしら……?」

「あなた達が来ないのなら、此方から出向くまでだよ、
さあ、覚悟してっ!」

「……まゆちゃん、ユキちゃん……、嫌、嫌だよ……、
大好きな友達と……、争うなんて……、絶対に嫌だよーーっ!!」

「こむぎも嫌だよう~……、ユキもまゆも大好きだもん、
ガルガル……、ケンカは絶対に嫌……、いろは……」

「こむぎ……」

こむぎがいろはの手を取る。その手をいろはも
ぎゅっと握りしめた。

「ちょっとちょっと!アンタラいい加減にやめなさいって
いってんのヨッ!仲良しの友達じゃないのっ!
……まゆちゃん、ユキちゃん、本当にどうしたのっ!
こむぎちゃんの言う通りよっ!もう悪夢から目を覚すのよっ!」

「み、美奈っ!」

「……美奈子ちゃん……」

「……美奈子……」

まゆとユキの前に立ち塞がり、いろはとこむぎを
庇ったのは美奈子。おドジでも彼女は正義の戦士
セーラーV。友達同士でいがみ合う、こんな悲しい
場面を何時までも見ているのは彼女ももう耐えられ
なかったのである……。

「……そうよ、もう止めて!私だっていつも、
お姉ちゃんとケンカばっかりしてるけど、でも、
……こんなのケンカじゃないよ!もう、戦争だよ……」

「!!」

「……サラ……、さん……、大福ちゃん……」

サラもいろはとこむぎをぎゅっと抱擁。彼女達を
支え、励ます様に……。大福も足ダンでユキまゆを
威嚇……。だが、大福の目から一筋の涙が……。

「……大福、ありがと、……大福だって辛いよね、
悲しいんだよね……」

こむぎは大福をそっと抱き上げ、頬に寄せた。
大福もこむぎの頬にすり寄る……。

「でも、こむぎ……、まゆもユキも
助けてあげられない……、いろはにも何にも
してあげられないよう~……、だいふくうう~、
うっく、ひっく……」

「……」

……遂にこむぎの目からも、大粒の涙と、
鼻から鼻水が垂れる……。もう、どうして
いいのか本当に分からなくなったのだった。
そして、パニクったこむぎは犬の姿に戻って
しまうのだった……。

「こむぎ、大福ちゃん、……おいで……」

「いろはああ~……」

「……」

いろははこむぎと大福を胸に引き寄せ今度は
彼女が抱擁。……2匹を少しでも元気付ける様に。

「甘ったれた事言ってんじゃないのよ、あなた達、
……それでもプリキュアなの……?」

「……っ!!」

「そうだね、もうやっちゃお、ユキ、こんな
意気地なし達、もうプリキュア失格だよ……」

「……ううっ!」

二人の言葉にいろはがぎゅっと目を瞑る。完全に
追い詰められたいろは達の前に遂に救世主が……。

「……いろはちゃん!みんなっ!遅くなってごめんっ!」

「……悟君……?って、ええええっ!?」

「わんーーっ!?」

「……!?」

悟に続き、パーティルームに傾れ込んで来た二人の
人物……?嫌、動物さん達……。わんぷりチームの
彼女達もよ~く知っているお顔だったので……。

「……な、何ですって……?」

「まさか……、ユキ……」

ユキとまゆも顔を見合わせる……。予期せぬ思わぬ伏兵に
少々焦りが出て来た様だった……。

「やっほーっ!悟の言う通りーーっ!ちょーっと
遅くなっちゃったけど、来たよーーっ!!みんな、
お久しぶりでーっす!ニッコでぇぇーっす!」

「はいっ、皆さんのメエメエですーーっ!この度、
ニコガーデンからニコ様と共に急いで駆け付け
ましたーーっ!!」

「……二、ニコ様……、メエメエ……、どうして……?」

「わんん~……」

現れたニコとメエメエの姿に再びいろはの目から
涙が零れた。こむぎも……。

「ちょっとちょっと!何なの、あのコ達っ!
いろはちゃん達のお知り合いっ!?」

「……何だか、可愛い……」

「……美奈子ちゃん、サラさん、あのね……」

「はいっ!細かい話は後々っ!時間が無いよっ!
いくよっ、ニコニコパワーっ!!」

「ううっ、ま、眩しい……」

「……小癪なっ!」

ニコが放つ不思議な光に包まれるまゆとユキ……。
彼女達の動きが止まり、その場にしゃがみ込んで
しまった……。

「今のうちにっ、メエメエっ!」

「ハイ、ニコ様っ!」

「……ああっ!」

ニコとメエメエはユキとまゆに近づき、何やら
薬の様な物を二人に飲ませた。直後……、
まゆとユキは気を失い、倒れてしまう……。

「ふう~、これでよしっと、取りあえず、一安心だねっ!」

「はい~……」

「……まゆちゃん、ユキちゃんっ!」

いろは達は急いで倒れた彼女達に駆け寄る……。
眠っている彼女達の顔は先程と違って険しさが
消え、穏やかで優しい表情をしていた。

「良かった、お薬効いたみたいだねっ!♪」

「……よ、良かったです、本当に……、メ、メェェ~……、
わ、わたくし……、涙が……」

「おくすり……?ど、どゆこと……?わん?」

さっきまで泣いていたこむぎはきょとんとし、
天然ボケ顔モードになった。いろはもキツネに
つままれた様な表情をしていたが……。

「……悟君……」

「いろはちゃん、うん、もう猫屋敷さん達は
大丈夫だよ、後はニコ様達のお話を聞いて
欲しいんだ……、皆の危機を聞いて、此処まで
来てくれたんだよ……」

「……ニコ様、メエメエ……」

悟が優しくいろはの肩に手を置く。彼女を
安心させるかの様に。いろはも悟に向かって
小さく頷くと久しぶりに笑顔をみせた。

「では、あらためてェーっ!いろは、こむぎも、
本当にひっさしぶりーっ!ニコも会えて嬉しいよっ♪」

ニコは先程、悟に話した通りの事をいろは達にも
伝える。黒子がニコガーデンに現れた事、皆を
元に戻す事が出来る不思議な薬の事……。


「「……ええええーーーーーっ!?」」


「と、言う訳なのっ、ニコ達も今日から皆の仲間だよっ!
暫くの間、お世話になるから宜しくねっ!♪」

「はい、わたくし、メエメエもどうぞこれから
末永く宜しくお願い致します、メェ~!(ああ、
大好きな……、大親友の悟君のお側に堂々と
いられるなんて……、何て幸……)せええーーっ!
……大福のアニキィィィーーー!!」

「……」

問答無用で大福のキックがメエメエに向かって
飛んで来たのだった……。

「♪だから、悟のマブダチはオレしかいねえって
言ってるだろって大福が言ってるわん!」

「あはは、メエメエってば、相変わらず……、だねえ~……、
でも、本当に……、来てくれて有り難う、ニコ様、
メエメエ……、本当に……、……」

「いろはっ!」

「いろはちゃん……」

いろは、それ以上言葉続かず、顔を両手で覆って泣き出す……。
そんな彼女を悟とこむぎが優しく支える……。

「これで……、ユキちゃんとまゆちゃんはもう……、
大丈夫なんだね、二人が目を覚したら……、ニコ様と
メエメエが来てくれたの、きっと喜ぶね……」

「♪わんーっ!」

いろはは涙声のまま言葉を溢す。取りあえず、彼女達には
謎だらけの黒子についてのツッコミなど今は無用。大切な、
大好きな友達に又会える……。只、喜びで胸がいっぱいだった。

「お薬をニコガーデンまで届けてくれたのは黒子さん
だから、後でちゃ~んとお礼を言ってね♪」

「はいっ、ニコ様っ!」

「……あの、ニコさん……、そのお薬でお姉ちゃん達も
元に戻るの……?

「うん、もっちろんだよっ!あのね、お屋敷出張組の
皆にも別枠でお薬が届けられたらしいよ、だからあっちの
方の皆も大丈夫みたいだよ!」

「……!!」

「サラさん……、良かった……、ね……」

「……いろは……、ちゃん……、ええ……、
私も嬉しくて……、どうしていいか分からない……、
うう……」

サラがいろはの手を取り、彼女もその場に
嬉しさの余り泣き崩れる。絶望の中に
差した一筋の希望の光……。

「あのね、喜んでる処、悪いんだけど……、ニコ様?
だっけ?一つ聞いていいかしら……、そのお薬を飲んで
正常になったとして、又……、ルーゼ達が洗脳術を
掛けて来たとしたら……、どうするのかしら……」

「!!」

「!?……メ、メェェーーっ!!」

「……美奈子ちゃん……」

「……美奈っ!ま、又……、君はっ!!」

「黙っててアルテミス!大事な事よ、……奴等は
今後もどんな卑劣な手を使ってくるか分からないのよ……」

「……それは……、そうだけど……」

いつものお茶らけモードでは無い、美奈子は
真剣な目でニコを見つめ、盛り上がりムードで
あった皆を黙らせる……。だが、彼女は真剣だった。
それは、セーラーV、孤独な戦士として戦って来、
……かつての初恋の相手を失うなど、辛い事も有り、
数々の経験を積んだヒロインとしての先輩枠の
彼女だからこそ、言えるのである。……戦いは
遊びではない、どんな時でも状況を見極めなくては……、
と。

「うん、それに関しても心配ないよっ!あのね、
一度お薬を飲ませれば、洗脳術に掛った人は2度と
洗脳術は効かないんだって!黒子さんが言ってたよ!」

「……ニコ様、それじゃあ……、本当に……、
まゆちゃんとユキちゃんはもう……、悪い術に
掛る心配がないんだね……」

「うんっ!だからいろは達ももう安心していいよ!ねっ!?」

「……いろは、よかった……、よかったよう~……」

「……いろはちゃん……、本当に此処まで頑張ったね、
良かった……」

「……」

「……こむぎ、悟君……、大福ちゃん……、ユキちゃんと
まゆちゃんが目を覚したら、改めて又美味しいご馳走、
皆で作ろう!ジャミルさん達が無事に帰って来たら
とびっきりのスペシャルご馳走パーティしようっ!」

「わんわんーっ!わんだふるーーっ!」

再び喜びムードで溢れかえるわんぷりチーム。
……そんな皆の様子を見て、美奈子も一安心。

「ハア、それを聞いてあたしも一安心よ、
やれやれね……、いろはちゃん達が本当に
安心出来る様に、確認しておいて良かった……、
うふふ……」

「美奈……、やっぱり君は、誰よりも芯が強いよ、
そう思う……、僕は美奈がセーラーVで、
パートナーになってくれて、本当に良かった……、
……ボソ、普段はドジで間抜けでミーハーで
おバカだけど……」

「何っ!アルテミスっ!……アンタ最後の方、
何か余計な事言ったでしょっ!コラーっ!!
待ちなさあーーいっ!!」

「……聞こえ無いーーっ!!」

「あ、でもね、黒子さんはこうも言ってた、
……清涼剤の原料になる、薬草がもう絶滅
仕掛かってるんだって!だから、お薬は
大事に使わせて貰わないとだよ!」

「メェェー!!ですっ!!」

「ニコ様……、分かりました……、もうこれ以上、
大事な友達が洗脳されない様、私達も皆で頑張らないと!
……守らなきゃ!」

再びムード一転。ニコの言葉にいろはを始め、
その場の皆が真剣ムードになった。……直後……。

「ほお~?そりゃまたいい事を聞いちまったなあ~……」

「!?」

「……えっ!?い、いやああーーーっ!?」

「……美奈ーーーっ!!」

状況は又一転……。緊迫ムードに戻りその場が
慌ただしくなる……。ライフル銃を持ったスネークが
出現……。美奈子を人質に……。

「ご苦労だったな、これまでだな、大人しくしろ……、
さあ、その瓶の清涼剤とやらをこっちに渡しな……」

「……スネークさんっ!お願いっ!止めて下さいっ!!」

「いろは嬢ちゃんっ!止めてって言われて止める程
世の中は甘くねえんだよ!学校の先生に教わっただろ!」

「……教わってないわんっ!!」

「……う~ん……、今の状態だと、あのおじさんに薬を
飲ませるのはニコでもちょっと難しいかも……、
どうもニコニコパワーが効きそうにないみたい……」

「……な、なんと言う……!メェーーー!!」

「あーん、アルテミスー!もうっ、どうしたらいいのっ!!」

「み、美奈……、なさけな……、とほほ~……」

「アルテミスっ、うっさいっ!……あ、あたし
だってねえ!セーラーVに変身出来れば……、
こんなおっさん……、えうう~……」

「だから情けないんだって、……正義の戦士とも
あろうものが……、とほほ~……」

「ホントよねえ~……」

アルテミス、2回目の肩落し。……人質になっている
美奈子本人も一緒に肩を落とした……。

「こんな時どうしたら……、お姉ちゃん達が
いてくれたら……、ユリアン、トム……、
やっぱり私、皆がいないと駄目だわ、お姉ちゃんが
いつも言っている通りまだまだ子供よ、結局、
一体何の為の自立なの……、私は独りじゃ
何も出来ない……、……?」

「サラ、下がってなよ……」

「あ、あっ……?来て……、くれたんだ……」

状況は悪化し、恐怖で不安になってしまったサラの前に
いつの間にか少年が立っていた。彼も隠していた自身の
愛用の大剣を構え。そして静かに言葉を洩らす。いつもは
構わないでしか口にしない少年が。スネークを強く睨む。

「邪魔だ、クソガキ、其所をどきな……」

「うるさいよ……、……サラ……、あんたは僕が
守ってあげるから、今、気が向いてるから……、
来たんだ、ついでにあんた達もだよ、ふん……」

「ありがとう……、うん、頼りにしてるね……、嬉しい……」

「ふん……」

サラが少年にお礼を言うと、少年はサラの方を見ず、
無愛想に鼻を鳴らした。……ついでにあんた達と
言うのは、どうやら、いろは達5人と大福と……。

「わ、私達も……、守ってくれるの……、有り難う……」

「♪わんわんっ!あの子もかっこいいわんっ!

「……」(……畜生、負けられねえ……、こむぎのアニキ、
悟の相方としてな……!)

「……僕より年下なのに、……ううーっ!僕ももっともっと
頑張らないとーーっ!!いろはちゃんを守る為、いろはちゃんの、
か、彼氏としてーーっ!!」

……悟と大福、やはりパートナー同士、思考が何処か似ている。
実は負けず嫌いなのかも……、だった。

「ぼ、僕も……、守られてしまうんでしょうか、何だか……、
恥ずかしいですね……」

と、後一人は、此方もいつの間にかパーティルームに
来ていた谷口の事らしかった……。

「……フギャーーっ!!」

「ユキちゃんっ!?」

「……うおっ!コ、コラっ!このクソ猫めっ!
よせっていっ……、あだだだ!!……あだあぁーっ!!」

「ニャンニャン!ニャニャニャニャニャ!」

意識を取り戻し、突如、猫に戻ったユキが
スネークの顔目掛け、引っ掻き攻撃、猫パンチ
連打……。突然の攻撃に戸惑うスネーク。更に、
少女モードに変身すると、わんぷり初期の頃に
使っていたキックでスネークを軽く蹴り倒す……。

「……猫屋敷ユキ、華麗に復活……♡、ニャ♡
ガルガルじゃないもの、たまにはいいわよね、
……ストレス溜まってるんだから……、軽い
お仕置きよ……」

「ユキーっ!かっこいいわーんっ!」

「……あ、ありがと、こむぎ……、久しぶり……、ね」

「♪わんっ!」

「いろはちゃん、みんなっ!ありがとうーっ!
私達、もう全然大丈夫だよっ!」

「ま、まゆちゃんもっ!!あ、あはははっ!!
……まゆちゃんと……ユキちゃんだ、私達の……、
大好きな……」

「♪わんわんっ!わーんっ!!」

「猫屋敷さん、ユキちゃん……!!お帰り……」

「……!……!」

「……いろは、悟、大福も……、皆……、
ありがとう……」

「みんなの、みんなの処に……、私達、帰れたんだね、
ユキ……」

「ええ、まゆ……」

「あはははっ!まゆ、ユキっ!ニコだよーっ!
またニコニコになれて良かったよーっ!うんうん!」

「皆様の友達、メエメエもおりますよーっ!」


「「みんな、……ありがとう、ただいまっ!」」


まゆとユキは大好きな友達の元へと帰る。
……自分達を信じてずっと待っていてくれた、
心から優しく抱き締めてくれる友達の元へと……。

「ち、ちくしょ……、こ、この……、スネーク様と
あろう者が……、情けねェ……、ガク……」

zokuダチ エスカレート編・12

zokuダチ エスカレート編・12

SFC版ロマサガ1 トモダチコレクション キャプテン まほプリ ロマサガ3 FF9 わんぷり FF8 コードネームはセーラーV クレしん メタルギアソリッド クロスオーバー バカ どんどん増える変な住人 カオスな世界 ドラクエ オリキャラ 陰からマモル 幻想水滸伝ティアクライス 幻想水滸伝1

  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-15

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work