『少女時代』

君が世界の全てだった日なんて
遠い遠い昔の話


『少女時代』


制服が変わって
これはもう逃れようもなく
別れの季節だと気付く

君はきっと知らないけど
アタシの中には
ドロドロに汚れた何かが
詰まってるんだよ

先生がくれたチョコケーキより
ずっとずっと黒いの
だから甘いはずなんだけど
味見してみる?

寂しいとか
君はいつも何気なく言うけど
アタシの寂しさを味わえば
きっと生きていられないわ

自発的に死に向かえるほど
強いものもないけれど
いつ途切れても構わないと
半ば諦めて生きてる

君のスカートは
他の子よりヒラヒラしてるね
そこから伸びる脚も
他の子より綺麗に見える

アタシはアタシが嫌い
でも君は自分が好きでしょ
そういうとこが多分
違いになってくるんだ



「甘えを甘えとも思わない態度で」

『少女時代』

『少女時代』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-03-20

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted