荒谷 犬五郎

大切な人を亡くしたあなたの心に、届きますように。

1958年北海道生まれ。
千葉県、愛知県、岡山県を経て、現在北海道在住

スイッチ

飛行機事故で私達262人全員が死亡した。 気がつくと、緑深い森の中を私達は静かに歩いていた。一人また一人、自分を自分の破片を見つけては、優しい光に包まれて静かに消えて行く。だが、私 竜田(旧姓空谷)寿は、無残に横たわる自分を見つけたものの、小さな手が触れてきて、その手に引かれて再び歩き出した。 暗い部屋で泣き暮らす、夫のもとへ 娘をいじめていた、故早川 瑛との対峙 私と双子の兄犬五郎が4才の時に亡くなった、父 との思い出 等々、失くしたものを探しに来たかのように、色々な場面と出会う。そして、空谷家に受け継がれる、父牛五郎の不思議な力とは、(イ コ ウ・・・)と私に触れて来た、可愛い手とは・・

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時湯

最愛の祖母を亡くした私(季 22歳) 悲しみは本当の痛みとなって、私を蝕む。 ばあちゃんを感じる事が出来たらの一心で、銭湯時湯へと向かう。そこには祖母がゆったりお湯に浸かっていた。ある使命をもって。私は祖母を手伝うかたちで、異空間へと旅立つ。そこで出会った空さんと猛さん夫妻。大工の棟梁の元さん。元さんと出会った、諒さんの物語。おやき屋さんのおばあちゃんとの再開。 そこで目の当たりにする、生き行く姿、死に行く姿。 そして、季が、自分自身に下した決断とは・・・

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