10°カフェ コラボ 詩、ショートショート
お題 自由 ホットミルク
◇詩 ホットミルクな自由の翼
朝起きて、牛乳を鍋に
ホットミルク
砂糖を入れる
甘いのが好き
ベランダに出る
曙光を浴びる
この時間に全ての今が収束して
その度に私は自由を感じる
ホットミルクの甘さに酔って
この刹那を永遠に
記憶の果てに空へ飛ぶ
そんな夢見て今日が始まる
自由の翼に
甘い一時
終末も終わる
そんな気がした
◇ショートショート 朝の一時
朝起きてミルクを温める。冬の寒さの中、震えながら私は鍋からミルクをコップに移す。そして、ベランダへと向かう。朝日を望むのが好きなのだ。冬の朝は遅い。まだ日の出までは少し。
私はホットミルクを飲む。やはり甘いのが好きなので、砂糖を入れる。甘くて暖かい。この温みが体に染みる。
日がでてきた。私は思考を自由にさせる。まるで空へ飛ぶような夢想を。この一時を永遠にしたかった。
「さぁ、今日も仕事やりますか」
私の息は白くなって空へ消えていく。冬の朝を私は抱いて、ホットミルクを飲み干した。
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