『ひとさしゆびをくちさきにあてる。』
まなざしにことばをもつ。1
「わたしが信じられることこそ、このまなざしをむけたい。」
「皆に見えないものがある。
その否定の論理は皆に見えないから全て無い、あり得ないわけではない。
皆に見えなくても確かに在るものがある。
なにかやだれかの沈黙や、わたしの沈黙が。」
「皆の行為が今のわたしにとって意味があるもの、意味がないもの、意味があるが良い意味に変わっていくもの、意味はないが良さがでるもの、悪い意味だけれどそれはわたしの人生には関わりがないこと、などに分けられる。
皆の奥底に沈黙がある。
わたしの舌裏にもあるように。」
「真夏の広い空。なにかを支配しないものどもに、優しい。」
「芽を信じるきもち。」
「去りゆくものの足跡に芽吹くものがある。
踏みつけてなかったことにするのか。
観察して育ててゆくのか。
そのひとそれぞれ。」
「ちゃんと捨てると、きちんとなにかがやってくること。」
「螺旋階段をあがるような、世界観。」
「ひかりへのしつぼう。」
「桜の葉の香りのアルバム。」
2.
「治るということはそこからなにかを奪い取って新しい意味づけをすること。」
「こころがすいたときのさみしさ。」
「本物を手荒に扱うと手酷い仕打ちをうける。
本物は本物のまま丁重に扱い、丁寧に次のひとのもと、次の世界へ手渡す。」
「言葉にならなくても確かにあることが世界にはあふれていることを、とうめいという。」
「パターンは繰り返す円。
手持ちぶたさでも筋書きは収束する。
球に纏わるネットワークの電気信号上で、誰が主人公。
奪い取ったか、フラッグ。
熱中勝者を僕だけは笑わない。」
『ひとさしゆびをくちさきにあてる。』