玻璃の微笑

※R18として、こっちに引っ越し(なろう側は削除)

蜜より甘き秘め事は
妖し虹彩の奥に
濃闇に紛れたる蝋燭の
陽炎と貴女の白貌を映す

仄暗き紫煙に慰撫され
惜しみなく姿態を晒し
朱唇の吸いはただ官能で
濃厚なる関係を揺さぶり
射止め絡み合う
されど
その頂きは空虚なほど
渇いて無言で
離れた先の漏れたる
熱き吐息こそが
私と貴女だけの真実(まこと)

慟哭の祈りにも似て
怨嗟の呻き声にも似る

貴女の矜持は一途で
果てしなく高い
私など到底及ばない

だからこそ尋ねる
なぜ私と会い
睦言を重ねるのかと?

貴女は私に
嫣然と優雅に笑む
まさに玻璃のごとく
透き通った微笑みは
どこまでも翳を写す
悲哀に満ちていた

玻璃の微笑

玻璃の微笑

  • 自由詩
  • 掌編
  • 成人向け
  • 強い性的表現
更新日
登録日
2025-06-22

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