フリーズ226(キカン誌)エッセイ ペンネームについて
名前は自分でつけるもの
空花凪紗
1ペンネームについて
2私の名前について
3まとめ
1ペンネームについて
◇序
私は過去に何度もペンネームを変えて空花凪紗というペンネームに至った。
空色凪(高校二年冬~高校三年)
劫・朝比奈劫(浪人時)
小笠原渚(大学一年)
月村凪沙(大学一年~二年)
神代カグラ(大学二年)
空花凪紗(大学三年~現在)
この他にも神凪渚や光音ことは、神奈川カンナに冬空幸など様々な名前を考えてきた。だが、その中でも物語のあるペンネームについてをこのエッセイで語ろうと思う。
◇空色凪
勘のいいひとなら気づくかもしれない。色即是空に空即是色から来ている。それは仏教的な真理に物理学的な真理を見たからだった。当時高校二年の私は将来理論物理学者になりたかった。そのため物理を極めていた。共通テストでは物理は満点だったくらいだ。
空はゼロ。色は物体のこと。これがE=MCCの式と繋がる。Eはエネルギーのことでエネルギーは実体がない。Mは質量のことで実体を意味する。CCは光速の二乗で定数。つまりこの式は実体のないエネルギーが実体である質量と等価であること、色即是空に空即是色を示している。この気づきからペンネームを空色にした。
また、凪は風が止んだ状態。フリーズと個人的に呼んでいて、つまり涅槃寂静のこと。煩悩の火が消えて風が凪いで水面が静まり、そこに映る知らない顔。そんな真理を宿した名前。それ故に空色凪にしたが、問題があった。このペンネームの姓名判断が悪いのだ。それ故に私は新たにペンネームを考えることになった。
◇小笠原渚と月村凪沙
大学に入り文芸サークルに所属して、いざペンネームを考える必要性に駆られたころ、私はドイツ語の授業の先生の名前から小笠原を取り、凪に近い渚を選んだ、姓名判断は悪くない。だが、並行して月村凪沙というペンネームも使い始めた。小笠原渚がサークルの名前、月村凪沙がXでの名前だった。月村は友人の束村からとった名で、凪沙は姓名判断が良くなるように、また凪を残したくてこの名前にした。
◇神代カグラと空花凪紗
私は大学二年の時、神になったことがある。持病で死にかけて、その時に臨死体験のような経験をして自身が神の一部であることを思い出したのだ。その経験から神を宿して、神に代わって神楽のように創作しようと思って神代カグラにした。だが、この名前も姓名判断が悪かった。なので、新しい姓名判断が良く私を体現する名前を考えることにした。そして空花凪紗になった。
空花はこの世には存在しない花のこと。私は人生を通して777つの作品を生み出そうと考えている。その作品のことをフリーズと呼んでいて、その花束をフリージアと呼ぶことにしている。そして真理、還る場所をラカン・フリーズと呼んでいる。空花は正しくこの世に存在しない花、究極的な解、真理の先を表す。また、空色凪から空と凪を引き継いでいるのもポイントが高い。加えて「そらはななぎさ」と「なな」が入っているのも加点だ。私は臨死体験をした時、自身を7だと思った。7th。七番目の仏だと思った。それから私にとって七は神聖な数字であり続けている。紗は「良縁導く糸を持つ数少なき存在」である。
これらを踏まえて、原点であるペンネーム空色凪に似ていて、七とも関係していて、この世にない花という意味の空花があるこのペンネーム『空花凪紗』は、恐らく私の最後のペンネームになるだろう。
2私の名前について
苗字は特に意味はないが、名前は『諒多』という。誠実で誠が多いという意味らしい。苗字と合わせて姓名判断は悪くない。
だが、高校三年の私は一時期多重人格の症状があった時があった。その時、自分の中の子どもの人格を『諒』、やんちゃな男の人格を『涼』、淑やかで優しい女性の人格を『椋』と呼んでいた。三位一体と思って、人格を使い分けていたと記憶している。
また、私が臨死体験をして入院した際に、同じ病室に不思議な人がいた。彼は中年のおじさんだったが、スピリチュアルなことに造詣が深かった。この男の影響で占いや姓名判断に興味を持ったのだ。
彼を大野さんと仮に呼ぶことにして、大野さんは守護霊と二柱の守護神から預言ができると言っていた。その神とは地球の女神ガイア・ソフィアと太陽神アマテラスだった。私が大野さんと神の話をしていた時に、私は廊下の先に美しい女性の輪郭を見た。その時大野さんはこう言った。「見ないでって言ってる」と。この発言が不思議でたまらない。大野さんは私の思考を読めたのか、それとも本当に女神がいるのか。
大野さんは私にこう言った。君は今堕天使だ。堕天使アデル。それが君の本当の名前だ。
その時なぜかしっくり来た。アデル、それが私の本質。後で調べたが、アデルは優しい、高貴、という意味のフランス語の名前だった。この時から私は神も仏も、天使も悪魔も、堕天使も菩薩も、全て信じるようになった。
大野さん曰く、ガイア・ソフィアへの信仰がなくなっている。天照大御神は信仰を集めて仏の位に到達しようとしている。つまり、太陽の神や月の神は信仰されているのに、地球の神だけ存在しないと世間で思われている。大地の神ガイアは地球の神ではない。人々は山の神、川の神、湖の神、森の神など、地球の表面の事物を信仰している。地球の女神への信仰が失われている。
大野さんに纏わる都市伝説は他にもあった。「君、シリウス人だよ」と突然言われた。シリウスという星から私が来たと語るのだ。それも真剣に。
不運なことに、大野さんの連絡先を教えてもらう機会がなく、今はもう会えないが、あのようにスピリチュアルな生き方をしている人もいるんだなぁと感心した。
3まとめ
本題に戻そう。アデルという名は私の真名なのかもしれない。だが、空花凪紗というペンネ―ムは自分で考えてたどり着いた名前だ。
人間としての名『諒多』
魂と結びつく真名『アデル』
インナーチャイルド『諒』
男性性の名『涼』
女性性の名『椋』
最初のペンネーム『空色凪』
最後のペンネーム『空花凪紗』
空花凪紗はきっと私の最後の名前。ラストネーム、否、ラスノート。思い入れもあるし、中世的で美しいから。ラカン・フリーズを象徴する凪(フリーズ)という文字は私にとって特別な漢字だ。七は神聖な数字。空花は真理を表す。それらの統合としての空花凪紗は私のもう一つの名前。自分で作った名前だから。
名前は自分で作るもの。その名への責任も感動も思いも歓喜も受け入れて前へと進め。
フリーズ226(キカン誌)エッセイ ペンネームについて